Image by homer4k via Flickr
まだ付き合って間もない頃、
夏休みに初めて旅した沖縄。
美ら海に行った帰りだったと思う。
海岸沿いの道路から山にかかる虹が見えた。
2つの虹だった。
今年のGWに、疎開していた妻と子供に会いに、
沖縄へ行った時、二回めの美ら海に行った。
今回は娘っこを連れて。
また違った楽しみ方がある。
案の定、一歳の娘は巨大な水槽と魚に興奮していた。
那覇空港内にある水槽でさえ、
食いついて、ずっと離れなかったほどだから、なおさらだ。
楽しんだその帰り道、
見覚えのある海岸沿いの道を通った時、
あの虹を思い出した。
すっかり忘れていたけど、
すぅっと、あの時のシーンが頭に広がって、胸がきゅんとなった。
身体が憶えていた。
妻も同時に思い出していたようで、
口にしていた。
虹は出ていなかったけど、たくさんの条件が揃えば、自然と身体の中の引き出しが開くようだ。
震災は決して喜べないものだけど、
いろいろ忘れていたことを
もういちど考える機会を与えてくれていると思う。
何が豊かで、何が大切なのかを。
それにしても、あの時見た虹を思い出した時、今の事態や不安、恐れといった全てのマイナスを一時的に忘れることができて、とても豊かな気持ちになった。
まだまだ危機的な状態が続いているけど、一瞬でも頭から離すことは大事なことだと思った。
特に被災された方には。
きっと長期戦になるからだ。
それにしても、もしかしたら、記憶は場所に残るものなのかもしれないなと、ふと思った。
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