ほんとに素晴らしかった。
ご縁がある吉川洋一郎さんのそのまたご縁で、
CDのデザインを担当させていただいたピアニストの今川裕代さんの
ライブにお邪魔させていただいた。
正直なところ【クラシック】はとっても遠い存在でしたが、
吉川さんと今川さんのおかげで、ぐっと接近する機会を与えていただいた。
そして、今回は【ソロ】ということで、
僕にとっては、初めて経験する【ソロ】の【クラシック】の【ピアノ・リサイタル】でした。
そして、ここ上野の東京文化会館 小ホールも初めての空間でした。
すごくいい雰囲気のホールです。
ところで
——いつも思うことがある。
ステージに立つ者とステージを見つめる者。
席に座りながら、高い天井を眺めながら、
頭の中で、視点をスイッチして、想像して遊んでみたりする。
ステージの上のぼくにみんなの視線が、自分に突き刺さる。
鼻血出ると思う。
もし、あそこにいるとしたら、僕に何ができるのか。
せいぜい、喋るとかぐらいしかできない。
と思う。
それに5分が限界。
間が持たない。
ところが
これだけの人を集め、
黙らせ、
集中させ、
拍手を湧かせ、
アンコールを望ませ、
微笑ませ、
泣かせる。
黙らせ、
集中させ、
拍手を湧かせ、
アンコールを望ませ、
微笑ませ、
泣かせる。
そしてまた、次の会へといざなわせる。
このパワー。
すごいエネルギーである。
今日のソロ・コンサートは、
僕には、ピアノとの決闘に見えた。
まさしく、真剣勝負というコトバがぴたりと似合う。
ありったけのエネルギーをぶつける。
それは到底敵わなそうな、
巨大な生物に 立ち向かって、
とにもかくにも自分が持つすべてのエネルギーをぶつけ、使い果たしてる姿。
その姿が美しくて、胸がつまる。
闘いを繰り広げた後、
今度は、今までのことが、まるでなかったかのように
その生き物に抱きついて、寄り添って、愛でる。
その豹変にたじろぐ。
遅れてきた理解の波に、やっとこさ慣れてくる自分に気づく。
それでも、自分の心臓はまだバクバクしてるのに、
ステージの今川さんは、安らかな表情をしている。
なんというか、適する言葉が見つからないので、
うまく言えないけど、
ほんとに素晴らしかった。
演奏そのもの=今川さんそのもの
として感じる自分がいたのでした。
人生そのものが、こう、にじみでているような。
素敵なステージをありがとうございました。
(きっと、もう立っていられないぐらい疲労困憊なのではないかしらと…思うも、
それを見せないところも、またすごい!と思うのでした)
その人の全力を受けとることが
【アート】なのかも知れないな
と思えた1日でもありました。
〈詳細情報〉
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今川裕代公式サイト
*担当させていただいたCDがこちらで見られます。
・ファーストアルバム【モントシャイン】
・セカンドアルバム【喜びの島】
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