まったく頭の範疇にない出来事だったので、
後から気づいて、はっとしたのだった。
妻の両親がせっかく、この連休に遊びにきたので、
しかし悪天候なこともあり『簡単な』観光に出かけることにした。
一路、川越へ。ちょいちょい観て、お昼を食べ、お土産を買って。
連休2日目だったこともあり、徐々に人も増えてきたので、
おやつ時には帰路へ。
それは帰宅時に起った。
こどもがぐずりだしたので駅へと急いだ。
とにかく、デパートに行けば、子供の施設が完備されてるのではないか?
と、高をくくる妻と僕。駅へ隣接するデパート『ペペ』へ飛び込む。
しかし、フロアマップを見ても、見つからず、3Fの『パウダールーム』なる場所へ駆け込むが、残念ながら、授乳するスペースがない。
ここでいいや。とエスカレータ横の椅子を指差し、肝っ玉の座った妻。
(そう、母は強くなるのです…)
そこは、簡易的にイスが3脚、並べられたスペース。
その左に妻が腰掛け子供におっぱいをあげる。
他の2脚には、僕らのちょっと前に陣取った3人の小学生(高学年らしき)がいた。
僕らに構うことなく、その内の2人が腰掛け、1人が突っ立った状態で、
ペチャリクチャリとしゃべっている。
内心、気が気かねぇなぁ、どいてくれねぇかぁなどと、思いながら。
すると、妻の足元に彼女たちのらしき小さなスポーツバッグがあって、
授乳にじゃまらしく、妻がひょいと片手でどかした。ら、ジッパーが全開で、中身が一瞬、見えた。
彼女らは、そのバッグを手にすると、おしゃべりを続けながら、
すぐにその場を去っていった。
授乳を終えて、ちょっと安堵した僕らに、何か引っかかったものがあった。
『もしかしたらさ、さっきの万引きじゃない?』
がーん。なんかショックだった。
そりゃそうだ。あんなにも整然と奇麗に並んだ新品のコミックがぎっしり。
バッグにはそれしか入っていなかった。
それに、バッグが、なんともその女の子たちには不釣り合いな男らしいバッグだったし。
ウチの子にも訪れるのだろうか…こんな時期が。とも思ったけど、
それにも増して、違う味のショックが沸々と湧いてきたのだった。
『現実的つーか、夢がないつーか…』
なんか、こなれた感がぷんぷんでさ。
きっとお小遣いの足しにしちゃ結構な額になるんじゃないのか。
なんだか無駄がない感じが、無償に残念だなぁと。
溜息がでてしまった。
僕は声を大にして言いたい!
「デパートと観光地には授乳室を完備せよ!」
「盗むんなら、ハートにしな!」(くさっ)
[追記]ここ数日、物議を醸していた新宿殺人予告の犯人も中3だったし、なんか受験とかが相当ストレスなのかと思ってしまった。それから余談ですがコミック自体は、夢のある素晴らしいモノですのであしからず。
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